教員はブラックだって聞くけど、本当なのかなあ?
教員を目指しているけど…
実際に働いている人の意見を聞きたい!
こんな悩みを解消します。
- 残業ばかりで給与も安い
- モンスターペアレントの対応で大変
- 休日も出勤しないといけない
テレビやネットではネガティブな情報にあふれるばかり…
教育実習では「授業を教えること」が中心で「教員の仕事」すべてを知ることができるわけではありません。
- 本当に働いている先生の声が知りたい!
- 教員になりたいけど現実を知っておきたい!
そんな人のために、この記事をまとめました。
小・中学校と12年間働いてきた僕が感じた「教員はブラックだ」感じる原因は次の5つです。
- 業務がともかく多すぎる
- 給与が思うように上がらない
- 人間関係でストレスを感じやすい
- 部活動の負担が大きい
- 教員免許更新が大変すぎ
記事を書いている僕は現職の中学校教員。
- およそ半年間でプログラミング独学
- 3ヶ月の転職活動で未経験のWEBコンサルタント会社から内定
- 「教員の働き方コンサルタント」として情報発信中
おかげさまでブログは15万PVを突破。
Twitterでは6,000人のフォロワーさんとつながることができました!
この記事を書いている僕は、実は「教員はブラックだ」なんて思いもしませんでした。
- 子どものためなら残業は当たり前
- 土日だって出勤をするのが当然
- どんな仕事でもストレスはあるからガマンすべき
労働環境を「おかしい」とすら思わなかったんですよね…
しかし、Twitterで多くの人と交流したり、現場でまともな先輩と出会う中で違和感を少しずつ覚え始めます。
あれ?これって、実はかなりブラックな職業なんじゃない…?
教員を目指そうと思うあなただけには、教員の本当の労働環境を知ってほしい!
そんな思いでまとめたつもりです!
「教員を目指そうと思っている人」はもちろん、今の労働環境に疑問を思う現職の先生にも読んでもらえると嬉しいです。
ブラックな理由1:業務がともかく多すぎる
教員がブラックな理由の1つ目は「業務がともかく多すぎる」こと。
なぜなら、教員は授業を教えるだけではないからです。
僕も小・中学校しか経験はありませんが、ともかくやることが多すぎです。
- 授業の準備
- 宿題やテストプリントの印刷
- 給食指導
- 清掃指導
- 登下校の見守り
- 保護者への電話対応
- 成績処理
- 月予定表の作成・印刷
- 学校行事における練習計画
- 地域行事への参加
- アンケート調査の提出
- 会計業務
あげればキリがありません!
採用されればそんなことは言ってられません。
ともかく、いろんなことをやらなければいけないのがブラックさの理由です。
小学校は「プログラミング」「外国語」まで教える必要がある!
校種で忙しさって違うもの?
それぞれの大変さがありますね…
小学校は教えなければいけない教科が多いのが現状。
- プログラミング
- 外国語
- 道徳
特に中学校と違って空き時間が少ないため、必然的に残業しがち。
さらに、学級担任なら子どもたちから目を離すこともできません。
やることが多いのに、時間がない!ってのが小学校の先生の本音ですね…
中学校は生徒指導も大変になる!
小学校と違い、生徒指導の大変さがあるのが中学校。
- いじめ
- SNSトラブル
- 非行行動
思春期の子どもたちは悩みを抱えがち。
当然、帰る時間も遅くなってしまいます…
生徒指導は学校内で起こるとは限りません。
小学校以上に難しい課題にぶつかるかもしれません…
ブラックな理由2:給与が思うように上がらない
教員がブラックな理由の2つ目は「給与が思うように上がらない」こと。
なぜなら、教員の給与は仕事量に対して低いから。
どれだけ仕事で成果を上げても、毎年1万円程度ずつしか上がらないシステムなんですね。
- 学級崩壊している40代の先生
- 子どもからも保護者からも信頼されている20代の先生
普通なら、後者である若い先生ですよね。
しかし、残念ながら給与が高いのは40代の先生なんです。
どれだけ能力が高くても、低くても「年数」で決められてしまうのが教員の世界。
理不尽だと感じませんか?
どれだけ働いても残業代はたった「4%」の給特法
実は教員には残業代が出ません。
なぜなら、教員には給特法という特別な法律が適用されるから。
給特法とは残業代を出さない代わりに基本給の4%を定額で支払うというもの。
たとえば月給25万の先生であればその「4%」である1万円が必ず上乗せされるのです。
仮に月20時間残業をしたとしても、たった1万円ですから…
時給換算であれば1時間で500円しか出ない計算に。
「定額働かせ放題」と言われる始末になっている理由がわかりますね…
「安定している」は間違った考え
でも、教員は安定しているんでしょう?
たしかに民間企業とは違ってよい点もあります
- 給与は上がる
- ボーナスは必ずもらえる
しかし、景気の影響を受けないかと言われるとそうではありません。
不景気のときには公務員も給与が下がるもの。
なぜなら、公務員の給与は民間企業の給与実態調査を基準にしているから。
実際、2020年には国家公務員のボーナスを引き下げる方針を固めた過去があります。
「安定している」と言われ続けるのには違和感がありますね…
ブラックな理由3:人間関係でストレスを感じやすい
教員がブラックな理由の3つ目は「人間関係でストレスを感じやすい」こと。
なぜなら、子どもだけでなく保護者との人間関係もあるから。
小学校で担任をしていたときには何度も受けた苦情の電話。
- なんでウチの子ばかりなんだ!
- お前の指導がなってないからだ
- ウチの子がいじめにあったらどうするんだ
- もっとしっかりしろ!
もちろん、僕自身にも未熟さがありました…
うまく関係を築けないとかなり辛いのが教員という仕事のブラックさを増しています。
同僚が味方とは限らない?!
人間関係の悩みは保護者だけではありません。
なぜかと言うと、職員同士の関係性が良いとは限らないから。
子どもや保護者との人間関係は、担任をする1年限りの場合が多いです。
しかし、同僚はその学校にいる限り続いてしまいます。
僕自身、同じ学年で働いた2人の先生と関係性が悪かったことがありました…
- 僕がいないときに仕事の話をする
- 決まったことだけ報告される
- 雑用だけ押し付けられる
職場の先生同士との関係性も、実は教員の中でブラックな要因として動いてしまうんです。
ブラックな理由4:部活動の負担が大きい
教員がブラックな理由の4つ目は「部活動の負担が大きい」こと。
なぜかと言うと、勤務時間外でも指導をする必要があるから。
中学校や高校では避けて通れない部活動。
- 勤務時間外に練習時間の設定がされる
- 土日も活動しなければならない
- 未経験でも顧問を任される
- 保護者からの要求が高い
顧問となった先生への負担はキリがありません。
もらえる手当はバイトの時給以下
でも、部活動で手当はもらえるんでしょ?
たしかにもらえますが「すずめの涙」程度です…
もちろん部活動で手当がもらえる地域はあります。
たとえば僕の地域の場合。
土日3時間の指導で2,700円の手当が出るようになっています。
まるで学生のアルバイト代。
さらに厄介なのは最低支給が3時間からということ。
練習試合での交通費は自腹ですし、1日の大会では昼食代も出ません。
こんな金額でやらされる意味がよくわかりません。
小学校でも部活動がある地域も
小学校なら部活動の指導をしなくて大丈夫!
そうとも限らないんですよね…
実は小学校でも部活動がある地域はあります。
たとえば愛知県。
名古屋市はつい最近まで、小学校でも部活動がありました。
小学校だからといって「部活動がない」とは限らないのは要注意ですね。
ブラックな理由5:教員免許更新が大変すぎ
教員がブラックな理由の5つ目は「教員免許更新が大変すぎ」なこと。
なぜなら、働きながらの更新は負担が大きすぎるから。
文科省によると、教員免許更新の目的は次の通り。
教員免許更新制は、その時々で教員として必要な資質能力が保持されるよう、定期的に最新の知識技能を身に付けることで、教員が自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ることを目指すものです。
ー文科省HPより
更新をしないと免許は失効されてしまうため、10年ごとに講習を受けないといけないんです。
この講習がかなり大変。
- 1つの講習にかかる費用が6,000円
- 全部で5つの講習を受ける必要があるため3万円(自腹)
- さらに大学へ行く場合は交通費も自腹
- 平日はムリなので土日に行くケースがほとんど
- 講習を受けるとレポート提出も必要
仕事でさえ大変なのに…
ここまでやらないといけないのってしんどいですよね。
自腹で6万円に見合う価値は?
でも、6万円も払うんだからそれくらいの価値はあるよね?
と思った方もいるかもしれません。
残念なことに目的である「最新の知識技能を身に付ける」ことは可能かと問われるとあやしいのが現状です。
本当に現場で使える知識はわずかなもの。
とはいえ、他の大学へ通学するよりかは交通費がかからなかったという点では便利でしたね。
まとめ:それでも教員になりたい人は応援したい
改めて今回の記事を振り返ります。
- 業務がともかく多すぎる
- 給与が思うように上がらない
- 人間関係でストレスを感じやすい
- 部活動の負担が大きい
- 教員免許更新が大変すぎ
教員はたしかにブラックです。
しかし、子どもたちの笑顔にはかけがえのない価値もあります。
僕自身は多くの人に教員として働いてほしい。
後はあなた次第。
教員として世界に踏み出すか。別の道を探すのか。
みなさんが後悔のない選択をすることを祈っています。
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